公式ファンクラブ設立にあたって、『花ざかりの君たちへ』を愛してくださった皆様へ。

このたび、私たちは『花ざかりの君たちへ』公式ファンクラブを設立する運びとなりました。

まず初めに、長年にわたり作品を支え愛し続けてくださったすべての読者の皆様へ、心より感謝申し上げます。中条比沙也先生は、生前、本当に多くのファンレターをいただき、作品への感想、登場人物への思い、人生の支えになったという言葉――その一通一通を、大切に読まれていました。しかしながら、連載や執筆、資料収集など日々の創作活動は非常に多忙を極め、いただいたお手紙すべてにお返事を差し上げることは叶いませんでした。

「読者の皆さんと話したい」「ありがとうを直接伝えたい」「作品を通して、ずっとつながっていたい」それは先生が繰り返し口にされていた願いでもありました。作品を描くことは、先生にとって単なる仕事ではありませんでした。読者の皆様と気持ちを分かち合い、登場人物たちの成長や想いを通して、同じ時間を生きること――それこそが先生の創作の原点だったのです。だからこそ、ファンレターを読みながら静かに笑顔を見せることもあれば、時には涙を浮かべることもありました。「こんな遠くの国にも読んでくれている人がいるんだね」「この言葉に励まされた」そう語る先生の姿を、私たちは今でも忘れることができません。ですが、その願いが十分に実現される前に、先生は旅立たれました。(1973~2023年 享年50才)私たちは、先生が最後まで抱き続けていた「読者とのつながり」を、ここで終わらせたくありませんでした。作品は、描き終えた瞬間に終わるものではありません。読者の皆様の心の中で生き続け、誰かの青春となり、支えとなり、思い出となっていきます。そして、それこそが先生が最も大切にされていたことでした。

このファンクラブは、単なる情報発信の場ではありません。『花ざかりの君たちへ』という作品を通して、読者の皆様同士がつながり、作品への想いを共有し、そして先生の残した世界を未来へ受け継いでいくための場所です。長い年月を経ても、作品を愛してくださる方々が集まり、語り合い、新たな世代へその魅力を伝えていく――。そのような場を築いていけたなら、それはきっと先生が願っていた未来の一つなのではないかと思っております。

また、日本国内だけではなく、海外にも多くのファンの皆様がいらっしゃいます。国や言葉を越えて、『『花ざかりの君たちへ』に出会い、心を動かされた方々がいることを、先生は大変喜ばれていました。

このファンクラブでは、世界中のファンの皆様と作品を通じて交流し、先生の想いを未来へつないでいきたいと考えております。これから、過去の資料やイラスト、制作秘話、思い出なども少しずつご紹介できればと思っております。そして何より、皆様の「好き」という気持ちを大切に育てていける場所にしていきたいと願っております。

先生はもう新しい作品を描くことはできません。けれど、先生が描いた登場人物たちは、今も多くの人の心の中で生きています。笑ったこと。涙したこと。勇気をもらったこと。青春の時間を共に過ごしたこと。そのすべてが、『花ざかりの君たちへ』という作品の命であり、先生が皆様からいただいたかけがえのない贈り物でした。どうかこれからも、作品を愛し続けていただけましたら幸いです。

そしてこの場所が、先生と読者の皆様を結び続ける、新たな「交流の場」となりますことを願っております。『花ざかりの君たちへ』は、永遠に不滅です。この漫画が、ファンの方々お一人お一人の人生に大きな幸になりますように、心より願っております。

有限会社 ブリリアント・ワークス 『花ざかりの君たちへ』ファンクラブ設立発起人

三橋 敏次